先日の亀田の試合は多くの人が納得のいかない内容だったと思う。そこで、幼い頃から格闘家として、世界の猛者と対戦してきた縁側が亀田について一言。
 
 今なお現役で活躍している縁側ですが、その縁側が見て、ここ数試合のというか、ほぼすべての試合なのだが、亀田の戦い方には共通したものがある。それは、「ボクシングを知らない」ということ。
 
 これは父ちゃんがボクシングの本質を知らないことが要因だと思うのだが、一対一のマッチの場合、圧力というのは勝敗の行方を大きく分けるのだ。縁側のように高度な技術に裏打ちされた他者がマネのできない技のある者は別格として、亀田や他の格闘技家は圧力を大事にしてほしい。
 
 今回の試合で相手の韓国選手は細かいパンチで手数を多く出す選手ではなかった。体を開いて右を大振りするタイプ。このような選手と対戦する際の重要な戦術としては、サウスポースタイルの亀田だと、右のジャブ。これをずっと出さなきゃダメなんだよ。
 
 そこで亀田や父ちゃんに言いたいことは、なぜ同じサウスポーで、軽量級の具志堅から学ばないのか?ということ。
 
 縁側は幼い頃から格闘家として戦ってきた。具志堅とも一度縁側が小学生の頃に対戦したが、まぁ結果についてはここでは避けておく。
 
 今回の韓国人選手の場合、具志堅が世界戦で多用した戦術が最も効果的だった。
 
 まず、前半から終始右のジャブで牽制する。そこで機を見て左でボディー攻撃。これを中盤まで繰り返すのだ。亀田も前半からボディーへの攻撃は試みていた。がしかし、具志堅のそれと比べると蚊にさされるのとジャックナイフくらいの違いがある。
 
 亀田のボディー攻撃は、「見た目」はボクシングスタイルなのだが、それだけなんだ。ほぼ意味を成さない攻撃。なぜボディー攻撃するのか?相手のスタミナを奪うこと、クリーンヒットすると前のめりになりガードが下がり、顔面へのパンチを入れやすくなることなどがあるが、亀田のそれはその効果が期待できないものだった。
 
 どこかの元世界チャンピオンが亀田はパンチ力がないとか言ってるが、少し違う。ようは「圧力」。
 
 例えば具志堅の場合は、右ジャブを放ちつつ、機を見て体重をのせた左ストレートをボディーへ叩き込んでいた。これが天と地ほどの威力の差として中盤以降にでてくるんだよ。
 
 ユーチューブなどで具志堅の派手なKOシーンなどが見られるが、あれは、それまでのボディーへの強烈な左を何度も叩き込まれ、口を開ける回数が増した相手の呼吸を読んでいるからこそ。亀田には無理な芸当である。
 
 ボディー攻撃は軽量級の場合、亀田のような打ち方では人間は倒れてくれないし、効き目もあまりない。具志堅のように、軽い体重を補う意味で体重を乗せきった左ストレートを打ち込まなければダメ。
 
 では、具志堅スタイルを亀田が練習すれば・・・、結論からいうと、もう遅い。亀田は「あのスタイル」なのだ。パンチを「ボクシング風」に打ち込むだけ。型がボクシングというだけで、相手が倒れてくれるスタイルにはもうなれないだろう。圧力なんだよ、圧力。
 
 中年以上の人は、具志堅の試合をテレビで見た人結構いると思うのですが、具志堅のジャブとボディー攻撃で、中盤以降の相手選手は具志堅に対してプレッシャーをかけることはできず、逆に後退し、口を開ける。ガードは下がる。具志堅シェフの仕上げを待つばかり・・。
 
 亀田よ、なぜもっと早い時期に具志堅スタイルを学ばなかった?もちろんそれをやるには、「高いリスク」を承知しなければならない。
 
 具志堅のボディー攻撃が良かったと書いた。でもね、あれはかなりリスクの高いパンチなのですよ。あれは具志堅だからできた。ボディーへの左ストレートということは、逆に相手に狙い打ちされやすいわけ。それでも具志堅はそのスタイルを貫いた。恐怖を乗り越えるから活路を見出せるわけだ。残念ながら亀田にはそれがまったく見受けられない。父ちゃんのボクシングの限界なのか・・・。
 
 まぁ、格闘家として今なお現役として活躍している縁側だからの酷評なのだが・・。
 
 縁側もヒョードルとやったときは、怖かったよ。勝ったけど。タイソンのほうがまだ楽だった(T_T)/~~~
 
 ちなみに言うと、アンドレザジャイアントとやったときは、足を負傷したよ。瞬時に完治したがな(T_T)/~~~
 
 弟(次男)のボクシングスタイルも悪いが兄貴と同じ。実は兄より厳しい。圧力がなさ過ぎる。最も可能性というか、格闘に向いてるのは三男の方だろう。彼には少し期待してもいいかもしれん。
 
 最後に、縁側はいままで数多の敵を倒してきたのですが、無敗です(T_T)/~~~