橋下さんが米国民に謝罪したようだ。「風俗を使ってくれ!」という文言についての謝罪だろう。まぁ、しょーがないだろう、これは。
 
 縁側が気になるのは、先日の平沼赳夫氏が「従軍慰安婦は戦地売春婦」と発言したこと。
 
 縁側には、彼が発言に踏み切った真意がわからない。彼はこう言っている。
 
 >(国や軍が強制連行したとされることを否定した上で)「従軍慰安婦と言われている人たちは『戦地売春婦』だと思っている」「セックススレーブ(性奴隷)があったなんてことはない」
「昔は公娼制度があり、戦地売春婦をしていた女性が訴訟を起こしてきた」
 
 とまぁ、こんな感じでペラペラおしゃぶりじゃなく、おしゃべりしたようですが、これは自らが所属する政党を守るためなのか、自国の父祖らの世代の日本人の名誉を守るためなのか、よくわからん。
 
 黙らせられなかったのか・・。このじーさん、自分の発言が国益に適うと思ってのことなら、もはや国会議員を辞めたほーがよい。
 
 もちろん、国内の右派の溜飲を下げたことは間違いないだろう。「平沼さん、よくぞ言ってくれた」と。
 
 だが、国内でのマスターベーション的な発言として世界から見られるかも、とは思わなかったのか・・。
 
 世界の潮流というか、流れは「女性の権利」に非常に敏感である。たしかに裏社会に売春婦はいる。世界中いたるところにいる。それは事実なのだが、だからといってそれを容認するかのような発言は許されるはずがない、よって橋下さんは謝罪した。
 
 上の平沼氏の発言だが、現在の世界の潮流の中では、おそらく通用しない。
 
 「慰安婦を利用していた。当時は合法だった」
 
 たしかにこの言葉だけなら、橋下さんの言うように、「世界中が戦場で慰安婦を活用していた。日本だけが非難されるのはアンフェアだ」という理屈は成立しそうだ。
 
 だけど、他国には韓国人ばーさんみたいに被害を訴えている人いないでしょ?そこが問題なんだよ。米軍の慰安婦やってた女性を探し出して、マスコミの前にさらせるか?世界各国の慰安婦を探し出して、日本だけじゃないことを「映像で」反論するか?できるわきゃねぇ。何度も言うが、「女性の権利」が今世界で敏感になっている。アフリカの戦場での性被害体験を話す女性に涙する女性団体の人々。そんな人たちに平沼氏の言葉は届かないどころか嫌悪されるのがオチである。
 
 売春婦斡旋業者が強制的に婦女子を連れ去った、あるいは騙して戦地につれてきた。ということを声高に発したとしても、「売春斡旋業者に募集を呼びかけたのは日本軍では?」といわれてなんと答える。
 私娼街ならいざ知らず、前線付近の慰安所は誰が管理していた?との問いに世界の現代女性らを納得させられる答えはあるのか?彼女たちは、現代の価値観で判断する、当然だ、現代人だから。「現在の価値観で過去をはかることはできない」とは正論だと思うが、おそらく世界で通用することはない。
 
 「セックススレーブがあったなんてことはない。」といくら叫んでも、実在の韓国人ばーさんが「地獄だった」といえば一発で吹っ飛ぶ。
 
 世界の男性諸氏の中には、日本に同情する人もいるだろうが、世界の潮流に勝てるわけもなく、絶対に「助け舟」なんか出さない。
 
 「強制連行に日本国や軍が関与していたか否かは問題ではない。本人の意に反して男性に供せられる婦女子がいたことが問題だ。」というような結論になるのは明白だよ。
 
 だから、橋下さんが言うように、「慰安婦というかたちで戦場での活用をしたことについて反省しなければならない。」というのは至極当然のことで、日本が「勝つ」ためにはおそらく必要不可欠の文言だろう。
 
 
 慰安婦問題について日本および日本軍の無謬性をいくら叫んでも、マスターベーション的な「身内ウケ」では、世界が納得しない。ようはバランス。折れるところは折れなきゃしょーがない。まっ、最悪の近隣国を持ち、陰謀と捏造と異常知能国家に囲まれたという不幸をかみ締めつつ。仕方ないってことだ。
 
 「侵略」についても、同じ。安倍さんは「侵略についてはその定義すら定まっていない」としていますが、それを国内的に、例えば子供たちが使う教科書に反映させる、つまり自国の歴史に誇りを持たせるために、侵略などしていないというような意味合いにするってんならいい。が、外国に向かって「わが国は第二次大戦中、侵略行為はしていない」なんて言っても、外国は無視するか、激しく反発するかのどちらかの国に分かれる。決して日本を擁護しないよ。無駄だしな。
 
 おそらく「歴史を書き換えようと企む極右政権」として非難を浴びるだろう。そこで日本国民は、マスコミの安倍叩きを擁護し、支えることができるでしょうか。無理でしょう。
 
 大言壮語し、悦に入るのはいいが、それでは何も変わらない。安倍さんはおそらく知っている。二度目の政権だしな。
 
 ただし、春秋の例大祭に真榊を献納して済ませるというのは姑息としかいえない。靖国参拝なんて国内的には反日活動家以外、目くじら立てる者はいないだろう。これは完全な国内問題だから、何ら他国に遠慮する必要はない。
 
 靖国参拝を遠慮しといて、「侵略のなんちゃら・・」と言うからわかりづらくなる。ご本人も仰っているようだが、こんなことは歴史家にまかせておけばよい。やることさっさとやっちゃってくれよ!と願う。
 
 ちなみに言うと、縁側は個人的には、侵略したとは思っていない。なぜなら、理由は日本人だから。そりゃそうだ。自国の歴史は汚れているなんてどこの国が言うよ。あの欧米諸国だって言わねぇ。
 
 中国や韓国が「日本の侵略行為が・・・」と、これからも言ってくるだろうが、無視することが一番である。反駁することでのメリットはない。何度も言うがそれが、国内向けである旨の主張はいい。そこをキチンと説明すれば国内世論も納得させられるはずだ。外国を納得させようなどと考えては土壺にはまる。やめたほうがいい。