沖縄から160人を超える要請団が上京し、記述の回復と検定意見の撤回を求めている。

高校生に教える内容がどのくらい詳しくなければいけないのかは意見の分かれるところでしょうが、私は、集団自決などの悲惨な事実があったというレベルで十分だろうと思う。

我々は、時空間の中で生き、そこから逃れることは誰にもできはしない。
歴史教育の中で沖縄戦だけを殊更強調するのも「時」の制約を受けるのは仕方のないことだ。
100年後の歴史教科書に同じ紙幅で記述されている歴史的事実などないはずだ。

まして歴史の教科書は、週刊誌やトンデモ本とは違う。学校での授業は「犯人探し」の場でもないはずだ。集団自決という事実を記述している現在の教科書は、十分その役目を果たしているといえる。

「未来の子ども達に正しい歴史教育を!」と叫んだとて、歴史の蓄積には逆らえないのだから、六法全書以上の、紙幅の教科書を子どもに使用させるわけには
いかないはずだ。

歴史の研究は大学にいってから専門的にすればよい。
したがって今回の問題で文科省は「要請団」におもねる理由などない。

彼らに教科書検定を妨害できる権利という既成事実を与えてはいけない。
わが国の未来の子ども達のために!